知能検査 (intelligence test)

 知能という精神機能を客観的に測定するための心理検査です。
 検査方式の種類は以下の通りです。

ビネー式

 フランスのアルフレッド・ビネーとテオドール・シモンによって開発された発達遅滞児の診断法が源流です。ルイス・マディソン・ターマンによって大きく直されたものが現在まで使われています。

ウェクスラー式

 デビッド・ウェクスラーによって開発されたものです。言語性知能(VIQ)と動作性知能(PIQ)に分かれて算出されます。

その他

  • K-ABC
  • ITPA言語学習能力診断検査
  • PVT-R
  • グッドイナフ人物画像知能検査(DAM)
  • レーヴン色彩マトリックス検査
  • コース立体組合せテスト
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検査内容による分類

A式

「言語性検査」とも言います。
 言語能力が大きく関係します。三段論法などの文章題が多いです。社会生活面での知能を測れます。学校教育が不十分だったり、母語が異言語だったりすると、低い結果が出ます。

B式

「非言語性検査」、「ノンバーバル検査」ともいいます。
 言語能力があまり関係しない検査です。図形や数字などの理数的な問題が多いです。文化的な(後天的な)特性の影響を少なくできます。もともとは外国からの移住者を対象にしたものです。
 一般の学校でも広く使われています。ただし、実施時の監督者からの教示に従うために、ある程度の指示聞き取り能力は必要です。
「動作性検査」とほぼ同じ意味に使われる場合も多いです

AB混合式(C式)

 A式とB式の中間にあたる検査です。

実施方法による分類

集団式検査

「団体式検査」とも言います。学校などで大量に検査するための筆記式検査(質問紙法)です。一般の学力検査と同じ様に、教室の机で行なわれます。
 これで特徴的な結果がでたら個別式検査を行なって再検査します。
 実施時間は、学校の授業時間(45分程度)内に収まるようになっている場合が多いです。
 校内採点専用のもの、業者での校外採点専用のもの、両方選べるものがあります
 費用は一人200円~500円程度です。

個別式検査

 被検者と検査官が一対一で相互に対話しながら検査します。手数はかかるが正確な検査です。
 学校場面では、集団式検査で低い数値が出たような場合に、障害発見のための診断検査として用いられる場合が多いです。手間がかかるので実施対象者は少ないです。
 対象年齢層にもよりますが、道具を使う場合が多いです。
 使う道具の一例、

  • 積木(1~4 歳程度)
  • ミニチュア模型(1~4歳程度)
  • カラーチップ(12歳程度)
  • 絵カード
  • 文字カード

 いずれも30分から90分程度を要します。
 日本での種類では、

  • ビネー式(主に田中ビネー)
  • ウェクスラー式(対象年齢によって3種類がある)
  • K-ABC

 があります。

結果の表示方法による分類

一般知能検査

 結果が一つのIQで表示され、全体的な知能を表示します。代表的な一般知能検査とされてきたビネー式は、最新の田中ビネーVによって領域別IQが表示できるようになったため、診断性知能検査となりました。

診断性知能検査

 結果が複数の領域別IQで表示され、個人の長所・短所が良く分かります。

IQ

 知能指数(Intelligence Quotient)のことです。
 知能検査の結果の表示法のうちの代表的な方法です。
 IQの種類には、比率IQと、偏差IQがあります。

知能検査を用いる場合の留意点

 IQの算出方法や数値の読み方をよく理解する必要があります。
 個々の検査が「知能」のどの側面に関する情報を得られる検査なのか理解しておく必要があります。
 IQだけで判断してはいけません。知能検査から得られる多様な情報から、総合的に結論を導く必要があります。
 加味する内容の一例として、

  • さまざまな指標
  • 具体的な回答内容
  • 実施の様子

 がなどがあります。
 知能以外の要素の影響を完全に取り除くことはできません。意欲、疲労、自信などさまざまな要素がパフォーマンスに影響を与える必要があります。結果が純粋に知能を反映していると考えるのは誤りです。また、反対に結果を無闇に割引いて考えることも不適切です。

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