広汎性発達障害(PDD) (pervasive developmental disorders)

 発達障害における一領域です。
 社会性の獲得やコミュニケーション能力の獲得といった、人間の基本的な機能の発達遅滞です。

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DSM-IV-TRによる広汎性発達障害の下位分類

  • 自閉症
  • アスペルガー症候群
  • レット障害
  • 小児期崩壊性障害
  • 特定不能の広汎性発達障害(非定型自閉症を含む)

歴史

 広汎性発達障害には、知能指数が低い場合と高い場合の双方が見られます。知能指数が低い場合は、発見が比較的容易だったとされることから旧来より認知されていました。一方、知能指数の高い場合は、1980年以降からしばしば認知されるようになりました。知能指数が知的障害の領域にない広汎性発達障害は、高機能広汎性発達障害と呼ばれることもあります。

「広汎性」という言葉の意味

 広汎性発達障害の「広汎性」というのは、「特異的」な発達障害に対する呼び方です。広汎性発達障害、特異的発達障害は、双方ともに発達障害であるもので、発達障害の概念については整理のやり直しが行われています。
 現在の臨床医学においての「広汎性発達障害」は、世界保健機関が定めたICD-10、DSM-IV-TRなどにおける分類上の概念として取り扱われています。

広汎性発達障害の治療

 原因同様、広汎性発達障害そのものの治療法は発見されていません。
 対処方法は、

  • 脳波異常や睡眠障害などの合併症、強すぎるイライラを薬物療法でコントロールする。
  • 中核的な特徴である三つ組の障害に対する療育を組み合わせるというのが標準的なケア

 などがあります。
 我が国においては医療機関(児童精神科、小児神経科)や地域の療育センター、保健センターなどが中心となって援助されます。
 療育の方法としては、余計な刺激をなくし、広汎性発達障害の人に理解しやすい方法を活用することで生活習慣や、社会的活動などの社会的スキルを身につけていく方法が主流です。
 TEACCHや応用行動分析などの方法が成果をあげています。
 感覚のアンバランスさに対して感覚統合療法が有効な場合もあります。
 近年ではそもそも人と関わりたいと思う気持ちを育てる心理用法の重要性も指摘されています。

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