P.ブロス (Peter Blos)

 精神分析学者で、思春期を、前思春期、思春期前期、思春期中期、思春期後期、後期思春期にわけて考えました。

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ブロスの考えた思春期

前思春期 (preadolescence 10~12歳)

 潜伏期(児童期)と思春期の移行期です。いわゆるギャングエイジに相当する時期です。
 小学校高学年頃で、身体の急速な成長加速現象が起こります。それに伴い、心身の平衡が乱れ精神的に不安定になりやすいです。男子は集団となり、肛門期への退行現象、すなわち汚い言葉を使ったりすることが見られます。女子は、おてんばになり活発となります。男女もと母親への依存と自立への葛藤が特徴であるとされます。

思春期前期 (early adolescence 12~15歳)

 二次性徴の発達に伴い、思春期が始ります。思春期前期は中学生の年代に相当します。
 子どもは両親、特に母親から距離を取り始めます。そして友人関係、特に同性の友人関係が全思春期以上に重要になります。

思春期中期 (middle adolescence 15~18歳)

 高校の時期に相当します。
 身体的成熟に伴い、性衝動は異性へと向かい、エディプスコンプレックスを再燃します。
 異性への関心が高まり、恋愛が芽生えます。しかし、この恋愛が肉体関係に発展する場合、破綻しやすい傾向が見られます。
「自分は何者か?」という問いに苦労する時期で、自己に対し関心が増し、自己愛の増大に伴い、自己の過大評価、尊大さや両親への反発などが表現されるようになります。そして、両親への愛着と依存は弱まり、精神的に離脱していきます。
 禁欲主義と知性化はこの時期の特徴的な防衛機制とみなされます。さまざまなグループ活動、芸術的創造活動、音楽活動、哲学的文学的な苦悩などに身を投じることがよく見られます。

思春期後期 (late adolescence 18~20歳)

 ほぼ大学時代に相当します。
「自分は何者か?」という問いに対する一応の答えが形作られます。ブロスは、この時期の課題を統一した自我を仕上げることで安定した表現を融合させることがあると述べています。
 そうして出来上がった自我同一性をもとに職業的選択がなされ、異性との交際も安定した関係を保てるようになります。これは、エリクソンの「自我同一性」の概念に相当するものと考えられる。

後期思春期 (postadolescence 20~30歳)

 青年期から成人期への移行期です。両親からの精神的離脱、自我理想の確立、性的同一性の確立などの発達課題を達成します。精神構造の強化を図り、パーソナリティの調和統合過程がこの時期の課題です。職業選択決定や恋愛、結婚など社会的な役割選択がなされるようになります。

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