内集団ひいき

 内集団とは、その人が所属し、その人自身がメンバーであると認知している集団のことをいいます。それ以外の集団は外集団と呼ばれます。
 集団の単位は、同じ学校、国、民族など大小あります。
 人は常に、自分がある集団に属している認識を通じて自己を確認していくものです。
 これを心理学者タジェフルは社会的アイデンティティ理論で説明しています。
 内集団に属することそのものを評価したい気持ちを社会的アイデンティティは含みます。そのため、外集団よりも内集団を優位に位置づけようとします。その結果、内集団ひいき(内集団パイアス)という現象が生まれます。

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内集団と外集団の失敗への認識

 ホッグらは、人は自分の評価するのと同様に、自分の所属する内集団についても評価する欲求を持つとしました。その評価をしやすいように、集団間の差異をできるだけ大きくしようと論じた。
 その結果、自分と内集団のメンバーとの類似性をより強く認識し、場合によっては集団内で特徴的に見られるステレオタイプに自己をあてはめようとします。
 この時、人は個人というよりは集団人となっています。
 メンバーたちは、外集団よりも優れていると評価できるものを見つけていきます。外集団の失敗はよく覚えていて、内集団の失敗は都合よく忘れるという傾向があります。
 また、内集団の失敗は例えば「環境や運が悪かった」と考え、外集団の失敗は「努力を怠った」という具合に原因帰属させていきます。

現実的葛藤関係

 内集団ひいきの原因を論じたキャンベルは、現実的葛藤理論を唱えました。外集団への敵意は、その集団との間に、どちらかが得をすればもう一方が損をするという利害関係がある時に生じます。つまり、人間は利益をめぐる争いさえなければ外集団に対して寛容になれるのです。

一般互酬関係と内集団ひいき

 一般互酬関係とは、複数の人物で金銭や物品、社会的地位など、有形無形のものを交換しうる状況にある場合、ある人物に与えたものが別の人物から自分に返ってくる関係のことをいいます。
 例えば、こんな実験があります。
 500円の報酬を内集団と外集団のメンバーに分配させます。この際にお互いに分配し合う一般互酬関係のある双方向条件と、分配を行うのは自分だけという一般互酬関係のない一方向条件に分けた。結果、一方向条件では内集団ひいきは起こりませんでした。

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