社会的手抜き

 社会的手抜きとは、個人で作業する時に比べて、集団で作業する時の方が努力の量が低下することを言います。
 社会的手抜きが起こる理由としては以下のものがあります。

  • 集団作業だと個人が評価されにくい
  • 責任の所在があいまいになる
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社会的手抜きの具体例

 人は自分と似た課題に取り組む人がそばにいるとやる気が湧いたり、逆に緊張して上手くいかなくったりします。これらはそれぞれ、社会的促進と社会的抑制と呼ばれます。
 しかし、集団がまとまって何かの課題に取り組む状態では、更に違う現象が見られます。
 たとえば運動会の綱引きならば大勢で引けば引くほど、一人あたりが出す力は小さくなる場合が少なくありません。つまり集団が大きくなるほど、一人あたりの生産の質や量が減るのです。

社会的手抜きが起きる理由

 スタイナーは社会的手抜きが起きる理由を、動機付けの減少と調整の失敗にあるとしました。調整の失敗に関してはプロセス・ロスと呼ばれます。
 大勢のメンバーが課題に取り組んでいるため、自分一人ぐらいが手を抜いてもわからないだろうと考えるのが動機付けの減少です。
 また、綱引きを例に取れば、一本の綱を引くのには呼吸を合わせるのも難しくなります。こうした調整にエネルギーを取られるなどして個人の努力量が集団の生産性に反にされないことがプロセス・ロスです。

プロセス・ロスと社会的手抜き

 しかし、ラタネはプロセス・ロスの有無に関わらず社会的手抜きが生じることを実験で明らかにしました。
 実験参加者当人は集団で遂行しているつもりでも、実際は単独で遂行するという条件下で実験を行った場合より努力量が低くなりました。調整が必要でない単独遂行でも、人はそれが共同作業と思いこまされれば努力量が減ったのです。
 この現象が起きる原因として以下のものがあげられます。

  • 集団の場合は自分に求められる努力量を少なく見積もられやすい
  • 個人が評価されにくく課題ができなくても自分だけの責任にならない
  • 最小の努力だけで集団の成果の恩恵を受けようとする(フリーライダー効果)
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