知的好奇心(curiosity)

 知的好奇心は、新奇な刺激や未知の情報を求める傾向性であり、内発的動機づけられた行動の典型的な特徴です。
 現代人は多種多様な情報に囲まれて暮らしています。知的好奇心とは、このように新奇な刺激や未知の情報を求める傾向性のことです。内発的動機づけに基づく行動の典型的な特徴として位置づけられています。

スポンサーリンク

認知的動機づけ

 人が情報を体系化するシステムを生まれつき備えているということが内発的動機づけ理論の前提です。人が環境と関わる際の情報処理過程において、環境から受け取る新しい情報と日常的に活用している既有の認識枠組み(認知標準)とのズレが内発的動機づけに基づく学習を引き起こすとされています。
 しかも、そのズレが小さすぎると刺激に接近しないし、大きすぎると刺激を回避することから、適度なズレが求められるといいます。
 例えば、平凡な芸術作品には注意が向けられにくい一方で、あまりに奇抜すぎると人々に敬遠されるというのがこれです。
 人の興味をひくには適切な刺激度が求められることになります。このような認知的なズレが学習行動を引き起こすという考え方は認知的動機づけとよばれ、知的好奇心の心理学的メカニズムを示している。

特殊的好奇心と拡散的好奇心

 D.E.バーラインは、環境に存在する多様な刺激を認知するプロセスで、新奇性、複雑さ、曖昧さ、驚きが生じて2つの探索、すなわち、特殊的探索(人が不確かさを感じたときにそれを低減する方向で行為が起こる過程)と拡散的探索(人がわずかな刺激しか経験していないとき適度の刺激を求めるように行為が起こる過程)が生起すると主張しました。
 稲垣佳世子は、これらの探索プロセスに対応させ、知的好奇心を特殊的好心(既有の認知構造と新しく得られた情報との間に不調和が引き起こされたとき、その内容に対する方向性をもった特定の情報の取得を指す動機、不調和の低減を目的とする)と拡散的好奇心(特定の内容に対する方向性はもたず、幅広く情報を求めようとする動機、この好奇心は情報処理の最適水準を回復するのに十分な情報が得られれば満足される)とに大別しました。

興味(interest)

 知的好奇心の中核となる概念が興味です。興味とは、ある特定の対象に注意を向け、それに対して積極的に関与しようとする心理状態を刺します。認知的かつ情動的な働きをもち、動機づけや学習、パーソナリティなどの発達に影響を及ぼす要因として位置づけることができます。
 個人差としての興味(individual interest)は以下のものに大別できます。

特性的興味

 特性的興味は個人特性としての興味です。比較的安定している個人差で、知識の量、ポジティブな感情、価値の認識などと関連しながら、個人がもつ価値体系や自己概念に組み込まれ、統合的に発達していくと考えられている。

状況的興味

 状況的興味とは、活性化した心理状態としての興味です。楽しみと集中の感覚を伴いつつ、さしたる努力を必要とせずに持続的で焦点の定まった注意が注がれる心理状態のことを刺します。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする