自己効力感

 自己効力感とは、「自分にはできる」という自信・信念のことをいいます。自己効力感はやる気を左右します。
 個人のもつ信念を説明変数として重視する認知論理論の代表として、期待理論を挙げることができます。期待とは、自らの成功に関する信念の総称です。明確に意識しているかどうかはともかく、われわれは「成功する」と思っているからこそ何らかの行動を起こすのであって、初めから成功する可能性がないと思っていればそもそも行動を起こしません。
 期待理論では、期待の有無や程度、その質が人の動機づけを規定すると考えます。

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自己効力と結果期待

A.バンデューラは、この期待について「結果期待」と「効力期待」とに区別し、後者の重要性を強調しました。結果期待とは、ある行動が特定の結果を生じさせるであろうという期待(随伴性認知)のことを指します。一方で、ある状況において重要な行動を効果的に遂行できるという確信を効力期待と呼びました。
 自己効力とは、自分が特定の行動をすることができるかどうという実行可能性に関する主観的な判断(自信)ことを指します。

自己効力に影響を及ぼす要因

 自己効力は以下の4つの情報源に基づいて変化するといいます。

遂行行動の達成

 実際に行動して成功体験をすると自己効力感が高まる一方で、失敗すると自己効力感が低くなる。

代理的体験

 他の人の行動を見て、「自分にもできそうだ」思うと自己効力が高くなります。

言語的説得

 他者からの言葉による説得や自己暗示などが自己効力に影響を及ぼします。

情動的喚起

 ドキドキする、不安になるというような身体的・生理的反応の知覚が自己効力に影響を及ぼします。

自己効力の測定

 自己効力には以下の3つの次元があるとされ,それぞれについて測定方法が開発されています。

レベル

 どのくらい困難な水準の行動まで遂行可能だと思うか

強度

 特定の行動をどの程度確実にできると思うか

一般性

 ある場面における特定の行動に対する自己効力がどの程度別の場面に対して一般化しているか

学業達成場面での自己効力

D.H.シャンクは、学業達成場面での自己効力に影響を及ぼす要因として以下のものなどを挙げています。

目標設定

 目標設定については、一般的目標よりも具体的目標の方が、遠隔目標よりも近接目標の方が自己効力を高めることや、目標を自分で設定してそれを達成することが効果的であることなどが示されています。

モデリング

 モデリング(代理的体験)に関しては、教師モデルよりもピア(仲間)モデルを観察した場合の方が、また1人より複数のモデルを観察した場合の方が自己効力と成績を高めることが示されています。

原因帰属フィードバック

 原因帰属フィードバックについては、学習早期の成功に対する努力帰属フィードバック(「よく頑張っているね」と声をかけてもらうなど)が効果的であるという。

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